今日は、発表会の参加費について書いてみたいと思います。参加費を決めるにあたって、まずピアノの発表会にはどんな経費がかかるのかということを知らなければいけません。
ちなみに、主催はもちろんピアノ教室ですので基本的に先生お一人が中心になって、ステージで「聴ける演奏」まで生徒さんを指導することのほかに、裏方として会場準備、外注、当日も動き回りますし、講師演奏をなさる先生なら、当日裏方として動きっぱなしの他に、ご自身もステージに上がることを考えると、「参加費」以上に負担が大きいイベントだと思います。
そのようなものも踏まえた上で、費用、妥当な参加費について考えてみましょう。
ピアノの発表会にかかる費用
主な費用一覧
- 会場費 …公共施設だと安いけど、民間施設は高い
- 調律費 …会場に専門の調律師さんがいる場合は金額は決められている
- 記念品 …生徒さんへのご褒美の記念品
- 写真 …演奏中のスナップと集合写真をプロのカメラマンに依頼
- お花 …生徒さんへの一人ずつの花束
- プログラム …業者に依頼するか、自作するかでも費用は違う(自作なら材料費)
- 人件費(謝礼)…当日お手伝いの方への謝礼、またはゲスト出演の方への謝礼
- 交通費 …打ち合わせなどで発表会がらみで出向いた時の交通費すべて
- 雑費 …その他(接待交際費など)
でしょうか。
先生がかける費用は実費として
私は、これまでサイトやブログで、「赤字は出してはいけない」と書いてきました。が、実は参加費に含めないものもあります。
たとえば、発表会で演奏するならばその衣装や靴は当然、発表会費からは算出しません。実費です。講師演奏するために先生についてレッスンをする場合の先生への謝礼や贈り物、そのための交通費も実費。
私の場合、ゲストの方と合わせの練習をするときに、お茶とか食事代なども実費でまかなっています。ひっくるめれば発表会のための費用なのですが、あくまでも生徒が演奏する上での経費以外のものは、先生が負担しているところは多いと思います。
ピアノ発表会費いくらが妥当か?
よく相場ということを聞きますが、はっきり言って教室によって違います。すごく良心的な価格設定の教室もあれば(5,000円前後)、同業者の私ですら何にそんなにかかるんですかというほどの高額な場合も(2万円前後)あるようです。
まぁ、前の項目でも書いたように、正直先生は赤字は出していると思うんですよね。これは参加費からいただけないな、という費用は結局は先生負担にしているはずです。そして、先生の当日の労働に対する報酬はないに等しいわけで、一概に金額だけをみて「高い!!」というのはちょっと気の毒な気もするんですよね。
その上で、高い!と言われず、それなりのクオリティ(会場とかお花とか)で開催するとなると1万円前後がお互い無理のない価格設定なのではないかと私は思っています。
赤字は出してはいけない
しかし、赤字は出してはいけないと思います。
先生が負担していることは多々あっても、「生徒が演奏する会」において参加費内でおさえるのは大大前提だと思います。
会場費や、調律費などが先生が手出しすることはあってはならない、手出ししないで済むように参加費も余裕を持った設定が大事だと思います。ですから、私は交通費は遠慮なく参加費から捻出しています。そうじゃないと「気持ち」がもたなくなってくるからです。
生徒さんと先生ともに「笑顔」で発表会を行えるように、お金のことで心労があってはいけません。主役は生徒さんだけではありません。先生も主役です。だからこそ、主役でもある先生が苦労しない程度の価格設定が大切です。
安いなりにいくらでもやりようはありますが、安くしすぎてしまったら「もうレッスン室での発表会でいいじゃないか」という感じなっちゃうので(笑)やっぱり特別な場というレベルのものは提供したいと思います。
いかがだったでしょうか?
特に初めて発表会を開く場合、会場が決まったら早々に発表会の検討をお勧めします。「親御さんたちの負担になるのは申し訳ないな」と思うこともあるでしょうが、発表会も継続が大切ですから、「この先何年後も継続して発表会が行えるような」余裕をもった価格設定をしてくださいね。


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